お知らせ
自然情報
「月寒公園自然観察会~トンボと野鳥編」開催しました!
2025年08月09日
8月5日「月寒公園自然観察会~トンボと野鳥編」を開催しました!
先週の植物・樹木編に続いて、夏休み開催ということもあり、小学生から大人まで20名以上が参加してくれました。
野鳥の講師は皆川昌人さん(旭山記念公園スタッフ)、トンボの講師は
金子琉之介さんと大黒友陸さん(北海道トンボ研究会)です。
月寒公園はボート池などの水辺があり、自然林も残されているので、色々なトンボや野鳥が観察できることから、今回はトンボも野鳥も両方学ぼう、楽しもう!と企画しました。
まずはパークライフセンター前で、資料を元に今時期見られるトンボと
野鳥のお話を聞きました。双眼鏡の使い方や、トンボの捕まえ方も教えてもらい、観察会に出発です!
金子さんと大黒さんは、開催前に広場で捕まえたウスバキトンボを見せてくれました。
まずは全員でボート池を巡り、野鳥とトンボを探しました。
マガモの親子が現われたり、色々なトンボを観察できました。池の水面をビュンビュンと飛ぶのはギンヤンマやオオルリボシヤンマなどの大型種、
水面をふわふわと飛ぶのはルリイトトンボなどイトトンボの仲間、よく見てみると色々なトンボがいます。大黒さんと金子さんから、種類ごとの飛び方の違いを教えてもらうと、いつも歩いているボート池に、実はたくさんのトンボがいることに気づき、驚きました。
葉の上にそっと止まっているマユタテアカネ、池の上のせり出した葉の上に止まる全身真っ赤なショウジョウトンボもいました。ショウジョウトンボは、もともと北海道にいなかったそうですが、ここ数年札幌市内でも見られるようになってきたとのこと。温暖化がトンボの生息地にも影響しているようです。
水面や水辺の葉っぱをよく見ると、色々なトンボが見られることを教えてもらいました。
1時間ほど過ぎたところで、トンボチームと野鳥チームに分かれました。
トンボチームは、ボート池にそそぐ小川の近くで、トンボを捕まえました。大黒さんと金子さんに「トンボを見つけたら網は後ろから振るんだよ」と教えてもらいながら、子どもたちは網を振って一生懸命捕まえました。
この日に確認したトンボは、以下の10種でした。
・シオカラトンボ ・オオルリボシヤンマ ・マユタテアカネ
・ルリイトトンボ ・セスジイトトンボ ・アジアイトトンボ
・ショウジョウトンボ ・ミヤマアカネ ・モノサシトンボ
・ギンヤンマ
中でも参加者が捕まえたセスジイトトンボや、アジアイトトンボ、ミヤマアカネは、今年の月寒公園初記録だったので、大きな収穫でした。
トンボチームは小川の近くの草原で、トンボをとって観察しました。
野鳥チームは、皆川さんの案内で散策の森を巡りました。
カラ類などの幼鳥が見られる時期なので、幼鳥をねらい目に鳥を探しました。
この日確認した野鳥は、以下の9種でした。
・ヒガラ ・ハシブトガラ ・シジュウカラ ・ヤマガラ(声)
・ヒヨドリ ・スズメ ・ハシブトガラス ・ハシボソガラス
・マガモ
中でもヒガラは、比較的近くでじっくり観察することができて、満足度が高かったようです。
見られた種数は少なくても、鳥のしぐさをじっくり観察できるのは、とても贅沢な経験です。
皆川さんのガイドで野鳥を観察する野鳥チーム
参加してくれた皆さま、講師の皆川さん、大黒さん、金子さん、本当にありがとうございました!
最後、講師のお話で大黒さんから「トンボをたくさん観察して捕まえて、トンボ愛を深めてください」とお話がありました。
今回私たちは、トンボや野鳥を見る目、探すコツを少しだけ身に着けることができたと思います。トンボや野鳥に限らず、興味をもった生きものについて自分で調べたり、よく観察することで、どんどん好きになり、どんどん楽しくなると思います。
今回の観察会をきっかけに、日常のおさんぽや遊びの中でも、たくさんのトンボや野鳥に触れ合ってもらえると嬉しいです。
また、珍しい野鳥やトンボを見つけたときには、ぜひパークライフセンターで教えてくださいね。
次回は、10月5日にトンボと野鳥編を開催します。10月はトンボが終わりの季節、野鳥の渡りが始まり面白くなる季節です。ぜひ季節を変えてご参加ください。皆さまのご参加をお待ちしています。
観察会終了後、観察会では捕まえられなかったギンヤンマを大黒さんが捕まえてパークライフセンターに持ってきてくれました。
間近で見るギンヤンマの迫力はすごくカッコイイですよ!
講師の皆川さん、金子さん、大黒さん
好きを極める姿が素敵な3人でした!
参加者が捕まえたセスジイトトンボ
なんと!帽子で捕まえました!
捕まえたトンボは、翅を傷めないように、三角紙に入れて特製の三角ケースに納めました!
今日のねらい目だった「コシアキトンボ」
去年金子さんと大黒さんが月寒公園で見つけたのが、札幌初記録だったそうです。
この日も池沿いの草に止まっている姿は見ることができました。
ボート池にいるイトトンボの多くは、この「ルリイトトンボ」です。よく見ると鮮やかな水色がとても美しいトンボです。
(トンボ写真提供:大黒友陸さん)
野鳥チームがじっくり観察できた「ヒガラ」。
カラ類の中でも小さく、逆立った頭の羽がカワイイ野鳥です。
(写真提供:皆川昌人さん)
「月寒公園自然観察会~植物・樹木編」を開催しました!
2025年08月01日
7月29日、札幌市博物館活動センターの山崎真実学芸員を講師に「月寒公園自然観察会~植物・樹木編」を開催しました。
定員を超える22名の皆さんと一緒に、色々な樹木や植物を2時間かけてじっくり観察したので、写真と共にレポートします。
パークライフセンターを出発し、まずは望月寒川の橋を渡って、ボート池方面に向かいました。
水のあそび場の横にあるマツは、カナダやアメリカが原産の樹木で「バンクスマツ」と言い、マツボックリがぎゅっと閉じた形をしています。実は強い熱を受けないと開かない構造で、山火事などで熱が加わると開いて種が飛ぶそうです。外国の木はその土地にあった特性があって面白いですね。
向かって右側の木がバンクスマツです。
望月寒川からボート池にそそぐ水路沿いには「ガガイモ」の花が沢山咲いていました。
ガガイモはツル性の植物で、今の時期白い毛に被われたかわいらしい花が咲き、秋になると長い袋状の果実を付けます。果実の中に、長い毛が付いた種が沢山入っていて、風に乗って飛んでいくので、ここ数年でこのあたりにはガガイモがとても増えました。
ガガイモの汁はかぶれることもあるそうなので、注意が必要です。
最近水路沿いに増えているガガイモ(花)
水路の横には、いつも地面に水が溜まっている場所があります。そこに生えていたのが「サンカクイ」という植物です。茎を触ると、しっかり三角形をしていて、まさに名前のとおり!
これはおもしろい!と、皆さん茎を触って楽しんでいました。目立たないけど地味な花も咲かせていて、山崎さんに教えてもらわなければ気づかなかった植物に出会えましたね。
その他、ユリノキやネジバナ、ヤマグワ、キツネノボタンなどを観察しました。
サンカクイの茎の三角形を楽しみました
ボート池から、くつろぎの森に向かう途中には、大きなミズナラの木がありました。子どもたちが3人手をつなげるくらいの大きな幹周です。この隣には、これまた大きなコナラの木があります。
コナラは石狩低地帯が北限だそうで、月寒公園には多くありますが、もう少し北の方に行くとほとんど見られなくなります。
そして、山崎さんがいる札幌市博物館活動センターの活動フィールドは石狩低地帯であり、この地域の生きものを学べる施設でもあります。
石狩低地帯のことをもっと知りたい方は、ぜひ札幌市博物館活動センターに行ってみてくださいね。
札幌市博物館活動センターのホームページはこちら↓
子どもが3人手をつなげる位大きなミズナラの木。
くつろぎの森から歴史の森まで、森の中で好きな木の葉っぱを集めたり、キツネやエゾリスに出会ったりしながら歩き進めました。
山崎さんからは、複数の小葉が集まって1枚の葉っぱを形作る「羽状複葉」について、教えてもらいました。このあたりに多いオニグルミやニワウルシ(シンジュ)の木は羽状複葉で、特にシンジュの葉は、1枚の葉っぱが50㎝ほどの長さになるので、その大きさに驚きました!
ニワウルシの葉の大きさは圧巻!
くつろぎの森にいる辺りから雨が降り始め、歴史の森の階段を降りる頃には、大きな雨粒が落ち始めたので、急いでパークライフセンターに戻りました。
そして、観察会で集めた好きな木の葉っぱを使って、手ぬぐい(ハーフサイズ)に、葉っぱのスタンプを押す工作を楽しみました。
キレイに配置して、種名を書いて図鑑風にする人や、大きな葉っぱをダイナミックにスタンプする子どもたちなど、それぞれに楽しんで頂けたようです。
暑い日でしたが、2時間あっという間の観察会でしたね。参加してくれた皆さま、講師の山崎さん、本当にありがとうございました!
今回やった「葉っぱのスタンプ」は、札幌市博物館活動センターのホームページでも紹介されていますので、ぜひ見てみてください↓
札幌市博物館活動センターおうちミュージアム「はっぱスタンプをしてみよう!」
次回の自然観察会は、8月5日と10月5日のトンボと野鳥編になります。8月は定員になりましたが、10月はまだ空きがありますので、ご希望の方は、ぜひお申込みください。
お気に入りの葉を手ぬぐいにスタンプしました!
木の名前の他「楽しかった」と感想も書いてくれました。嬉しいです!
カラフルな色で、色々な形の葉っぱをスタンプした作品。ステキ!
羽状複葉の葉など、大きな葉っぱをきれいに配置した作品。鮮やかです!
よく見ると、トゲトゲの針葉樹の葉もスタンプされています。淡い色も優しいですね。
「月寒公園自然観察会~野鳥編」を開催しました!
2025年06月07日
今日は「月寒公園自然観察会~野鳥編」を開催しました!
講師は、旭山記念公園のスタッフで、野鳥ガイドの経験豊富な皆川昌人さん。参加者20名と、2時間ほどゆっくりと園内を巡りました。
パークライフセンターを出発して、散策の森を巡り、ボート池をまわって、歴史の森、くつろぎの森と巡るスタッフおススメのコースを歩きました。散策の森では、野鳥の声が聞こえるものの、なかなか姿が見られませんでしたが、ボート池周りでは、コムクドリをじっくり観察したり、電線に止まったキセキレイをゆっくり観察することができました。コムクドリもキセキレイも、急に人が沢山来て、ちょっと警戒しているようだったので、距離を取って少しだけ観察させてもらいました。双眼鏡では、かわいい仕草や表情、キセキレイはきれいな黄色い体の色をじっくり観察することができました。
皆川さんは「コムクドリが身近に見られるのは月寒公園の特徴ですね」と仰ってくれました。コムクドリは比較的開けた場所を好むそうで、森林が多い公園などではあまり見られないそうです。ボート池や小川、広場がある月寒公園の環境は、コムクドリにピッタリなのかもしれないですね。
2時間ほどゆったり歩いて、コムクドリ、キセキレイの他、シジュウカラやハシブトガラなどのカラ類、ヒヨドリ、アオジ、カワラヒワ、オオムシクイ(声)など計16種類の野鳥を確認しました。
双眼鏡の使い方から、野鳥の探し方、今咲いている植物や樹木のお話まで、皆川さんから自然の見所をたくさん教えてもらいました。
参加してくれた皆さま、講師の皆川さん、本当にありがとうございました!
月寒公園イチオシの鳥「コムクドリ」に出会いました
※写真提供 皆川昌人さん
自然観察会は、7月29日(火曜日)に植物・樹木編、8月5日(火曜日)と10月5日(土曜日)に、トンボ・野鳥編を予定しています。
参加ご希望の方は、申込フォーム、またはお電話、窓口で、お申込みください。
ニガキ(ニガキ科の樹木)も開花していました。秋には藍色の実を付けます。
ボート日和の週末
2025年06月01日
新緑がきれいな季節になりましたね!
今週末は晴天が続き、貸しボートはたくさんの方で賑わっています。
今日はネパールの男性6人組がボートに乗りに来てくれました。
ボートを漕ぎながら、風に吹かれて、時には歌を歌い、とっても気持ちよさそうに乗っていましたよ。広い水辺で開放感を味わいながら、のんびりすごせるのも、ボートの魅力ですね。
今日は暑すぎず、日差しは強めだけど風もあり、絶好のボート日和です。
貸しボートは明日も営業しています。
運動会の振り替え休日でお休みの方は、ぜひ遊びに来てくださいね。
ボート池のフジは、ちょうど見頃を迎えています。
今年は、例年以上にキレイに咲いているような気がします。
フジを楽しみたい方は、ぜひお早めにお越しください。
皆さまのお越しをお待ちしています。
シダレザクラが見頃です
2025年05月09日
エゾヤマザクラやソメイヨシノはほとんど散ってしまいましたが、ボート池のシダレザクラが見頃を迎えています。
ボート池は、シダレザクラのピンク色と、シダレヤナギの新緑に彩られてとてもきれいです。
貸ボートに乗って、池から眺めるのがおススメですよ。
貸ボートは、1艘350円で、大人3名まで30分間お乗り頂けます。カモやアオサギなどの野鳥も身近に観察できるのも嬉しいですね。これからはトンボも出てくるので、トンボ観察にもおススメです。
サクラ以外にも、色々な花が咲き始めています。お花らしい花もあれば、「これってお花?!」と思うような、少し地味だけど面白い形をした花もあります。ぜひ、色々なお花を探してみてくださいね。
「タチツボスミレ」も今が見頃。
月寒公園では、広場や緑地の片隅の少し日陰の場所に、ひっそりと咲いていますよ。
こちらは「センボンヤリ」。歴史の森やくつろぎの森の林床に咲いています。春は写真のような白くてカワイイ花を咲かせますが、実は秋にも、槍のような閉鎖花をつけます。1年に2度花を咲かせる、ちょっとユニークな植物です。
- 1 / 24
- »